18年間放置されていた設置ミスを発見!エアコン交換時にわかったリスクとは

18年間放置されていた設置ミスを発見!エアコン交換時にわかったリスクとは

1. エアコン交換作業中に発見された“見逃せない”設置ミス

エアコンは快適な室内環境を維持するために欠かせない存在ですが、設置作業に不備があると、大きなトラブルに発展する可能性があります。今回、私たちが担当したのは、18年前に別の業者によって設置された家庭用エアコンの交換工事です。そこで設置ミスを発見しました。お客様は「18年前ですから、時効ですね」と苦笑いされていました。

「銅管の保温材(断熱カバー)が未施工」という問題です。通常、冷媒用銅管はしっかりと断熱材で覆われていなければなりません。しかし、銅管がむき出しのまま化粧カバー内に収められており、18年間使用され続けていたのです。

2. 銅管にカバーなし――本来あるべき「断熱材」とは

エアコンの配管には、冷媒ガスを循環させるための銅管が使用されます。この銅管の外側には、通常断熱材(保温材)を巻くのが基本です。断熱材は、外気との温度差による結露を防ぎ、銅管の腐食や周囲の部材への影響を抑える役割を果たします。

銅管用保温材とは?|ダイキン工業公式サイト

3. なぜ銅管にカバーが必要なのか?結露と腐食リスク

銅管を断熱材で覆わないままだと、冷媒の冷たさにより銅管表面に結露(水滴)が発生します。この水滴が化粧カバー内にたまり、

  • カバー内の腐食
  • 外壁への水染み
  • 配管の腐食による冷媒漏れ

といった深刻なトラブルを引き起こす危険があります。場合によっては、エアコン本体の寿命を大幅に縮める結果にもなりかねません。

4. 18年間放置されたにもかかわらず無事だった理由

今回幸運だったのは、外壁がよく乾く環境にあり、また配管勾配(排水角度)が適切だったため、水滴がカバー内に滞留せずに自然蒸発していたと考えられます。それでも通常であれば、早期にカバーや銅管の劣化が進行していた可能性が高く、”今回はたまたま無事だった”と見るべきでしょう。

5. もし放置していたら?考えられる最悪のシナリオ

もしこの設置ミスに気づかず、さらに年月が経過していたら――以下のような深刻な問題が発生していた可能性があります。

  • 銅管腐食による冷媒ガス漏れ → エアコン故障
  • 室内機から水漏れ → 内装材(壁紙・フローリング)ダメージ
  • 配管交換工事 → 高額な修理費用発生

6. 我々が徹底する設置品質管理――二度とミスを起こさないために

柳田設備では、エアコン設置時に以下の点を徹底しています。

  • 配管すべてに適切な断熱材を施工
  • 配管勾配やドレン排水ルートのチェック
  • 配管の長さは現場で決める。余った管をぐるぐる回して長さ調整をしない
  • 経験豊富な技術者が必ず現場管理

7. 交換だけで終わらない!安心を届けるアフターサポート体制

設置後も、安心してエアコンをお使いいただけるよう、当社では以下のアフターサポートを用意しています。

  • エアコンクリーニングをご依頼いただいた際に、室内機の点検
  • 他社で購入のエアコンでもクリーニングの際に点検OK

エアコンメンテナンスサービスの詳細はこちら

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 銅管カバー(断熱材)が剥がれていたら、すぐに交換が必要ですか?
A. はい、できるだけ早期の補修をおすすめします。放置すると結露水が原因で配管劣化が進行し、冷媒漏れリスクが高まります。
Q2. 古いエアコンをそのまま使い続けるとどうなりますか?
A. 問題なく動く分には、大事に使い続けてあげてください。設置環境や使用状況にもよりますが、冷房能力低下や水漏れなどのトラブルが発生する可能性が高まります。また、省エネ効果が低いことが多いです。本体の一部が壊れても、メーカーが部品自体の生産をしていないので、本体ごと交換になってしまいます。
Q3. 施工不良があるかどうか、自分でチェックする方法はありますか?
A. 目視で配管の断熱材の有無や、化粧カバーの水漏れ跡を確認するのが簡単です。ただし内部配管の状態までは見えないため、専門業者による点検をおすすめします。
Q4. エアコンを購入する時に気をつけたら良いポイントを教えてください。
A. 細かく内部をクリーニングするためには、ある程度のエアコンの分解が必要です。この分解が容易なのは、シンプルなエアコンです。エアコンメーカーは多機能で高価なエアコンを販売していますが、分解清掃の際には、概ねシンプルな機種の倍額(倍の時間)が必要になります。本当に必要な機能を厳選してから、ご購入いただくのが良いと思います。

9. まとめ:18年前のミスを未来に残さないために、確かな施工を選ぼう

エアコンの設置工事は、単なる「機械の取り付け」ではありません。建物を守り、エアコン本来の性能を最大限に発揮させるためには、正しい知識と技術を持った業者による施工が不可欠です。

18年前の設置ミスを発見した今回の事例からも、「施工業者選びの重要性」が改めて浮き彫りになりました。これからエアコン交換や新設を検討される方は、ぜひ施工品質にこだわった業者にご依頼ください。柳田設備が、安心と快適をお届けします。

柳田設備
代表 柳田雅一
東京都世田谷区出身 世田谷区在住
エアコンクリーニングが一般的に普及する以前から、某家電メーカーから派遣されるエアコン技術者として、エアコンクリーニングを始める。貯水槽清掃などのビルメンテナンスも並行し、クチコミだけの宣伝告知で、業界暦30年以上。