エアコンの室外機は、その設置場所によって性能や寿命に大きな影響を与えます。適切な環境を整えることで、エアコンの効率を最大限に引き出し、長期間にわたって良い状態をキープすることができます。室外機の設置場所に関するポイントをご案内します。

1. 直射日光を避ける

直射日光を浴びると熱を帯び、効率が下がります

室外機は屋外に設置されます。直射日光にさらされると内部の温度が上昇し、冷却効率が低下する可能性があります。そのため、直射日光を避ける場所を選ぶことが重要です。具体的には、以下のような方法が考えられます。

建物の影を利用する:建物の北側や影になる場所に設置することで、直射日光を避けることができます。
自然の遮蔽物を利用する:樹木や生け垣を利用して自然の日陰を作る。ただし、葉や枝が室外機に触れないように注意が必要です。風通しが悪くなったり、植物の葉などで室外機が遮蔽され、室外機からの排熱を妨げる可能性があるため、適切な距離を保つことが重要です。
日除けを設置する:特に夏場の日中は直射日光を遮ることで、室外機の温度上昇を防ぎます。

2. 風通しの良い場所に設置する

吹き出し口付近に物を置くと、吐き出した熱が室外機に戻ってしまい効率がダウンします

室外機は熱を放出することで冷却効果を発揮します。そのため、風通しの良い場所に設置することが不可欠です。風通しが悪い場所では、熱がこもりやすくなり、冷却効率が低下します。以下のポイントを参考に、風通しの良い場所を選びましょう。

壁から距離を取る:室外機を建物の壁に密着させず、十分なスペースを確保する。最低でも壁から10cm以上離して設置することが推奨されます。
障害物を避ける:周囲に障害物がない場所に設置する。室外機の周囲に物が置かれていると、風通しが悪くなり、効率が低下します。特に、前面や側面に障害物がないようにしましょう。
開放的な場所を選ぶ:バルコニーやベランダに設置する場合、できるだけ開放的な場所を選びます。例えば、通気性の無い壁よりも、メッシュタイプのフェンスをのベランダやバルコニーの方が風通しが良いです。

3. 雨や雪から保護する

室外機は耐久性を考慮して設計されていますが、長期間にわたって雨や雪にさらされると、劣化が早まる可能性があります。設置場所を選ぶ際には、雨や雪から保護できると、尚良しです。

4. 地面から離して設置する

実は大事な室外機の足場。防振防音機能を重視したモデルもあります

室外機を直接地面に置くと、湿気や汚れがたまりやすくなり、錆や腐食の原因となります。地面から離して設置することで、室外機を長持ちさせることができます。
基礎ブロックを使用する:室外機の下に基礎ブロックを設置して、地面から少し浮かせる。これにより、湿気や水はけが改善され、錆の発生を抑えることができます。

専用の設置台を使用する:市販の専用設置台を使用することで、室外機を安定して地面から離すことができます。設置台には振動吸収効果のあるものもあり、騒音対策にもなります。

5. 定期的なメンテナンスがしやすい場所に設置する

室外機の効率を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。設置場所を選ぶ際には、メンテナンスのしやすさも考慮しましょう。

アクセスしやすい場所に設置する:点検や清掃が容易にできる場所に設置する。例えば、バルコニーの手すりの内側に設置することで、簡単に手が届くようになります。

日本の住宅事情においては、室外機の位置はほとんど選べない状況ですよね。(日本しか知りませんが 笑) できるだけ理想に近い室外機環境を作ってあげると、効率アップします。お試しください。

エアコンの室外機と室内機の距離についてもご覧ください。
※エアコン大手のダイキンさんホームページでも同じような内容を説明されています。